【基礎知識】奥深き水引のあれこれ!歴史から用途や種類まで徹底解剖!

accessories

Hello,Everyone!

オーナーの ”天使とらぞう” です。

水引と言えば、日本人の方なら1年に数回はお目にかかりますよね^^
冠婚葬祭のご祝儀や御香典など、お歳暮やお中元などのラッピングに使用されているアレです。

しかし何故、水引が使われているのでしょうか?

実はただのラッピングではなく、水引には種類と意味があり、シーンごとに使用ルールがあります。

では、順を追って奥深き水引の魅力を徹底解剖していきましょう!



まず初めに、水引とは…?

水引とは、和紙でできた細い紐のようなモノ(水引原紙)です。
和紙をこより状にして(細く切った和紙をよったもの)糊をのりを塗り、乾かして固めたのが水引(水引原紙)になります。
その水引原紙に様々な加工をすることで様々な種類の水引が完成します。
この状態のまま(水引原紙)で色を塗ったり、さらに水引原紙に金銀の薄紙や極細の繊維を巻き付けて水引にするモノもあります。

和紙を「こより」にし、水のりを引いて固めたもので、「水(のり)を引く」ということから、「水引」と名付けられたと言われております。

水引の種類

上記に述べた通り、水引にも種類があります。

色水引(いろみずひき)

水引を作る和紙をコヨリ状にしたもの(水引原紙)に直接色を塗った水引です。
水引の元祖として古くから使用されている「色水引」。陶器の様な艶肌が人気がある水引の1種。
色水引の名前の由来は「水引原紙」を「色」で塗る事から付けられたと言われています。

シルク水引(しるくみずひき)

色水引と同じく、水引を作る和紙をコヨリ状にしたもの(水引原紙)を染料で直接染めた水引です。
その染料の中に雲母(六角板状の結晶をなす珪酸塩(けいさんえん)鉱物)を混ぜ込んでいるため艶のある美しい仕上がりの水引です。
現在のシルク水引の多くは、人工雲母をペースト状にしたアクリル素材でパール調を出す手法が主流です。何故ならば、人工雲母は非常に高価な素材だからです。

絹巻水引、絹水引(きぬまきみずひき、きぬみずひき)

本来の絹巻水引(絹水引)は水引原紙に絹糸(正絹)を巻き付けて作った水引です。

現在は、水引原紙に人工絹糸(レーヨン)を巻き付けて作った水引素材が絹巻水引(絹水引)が主流です。
絹という名前から絹糸が使用されていると思われがちですが、実はレーヨンの糸を絹に見立てて、絹巻水引と呼ばれています。現在は正絹ではありません。(正絹の水引もあるかと思いますが…)
しかし、人工絹糸と言っても、レーヨンはナイロンのような石油化学製品で作られた合成繊維(化学繊維の1つ)ではありません。レーヨンは木材パルプから取れる植物原料で作られる再生繊維(厳密に言えば化学繊維の1つ)です。さらにレーヨンは、加工処理をすれば自然に帰すことが出来るの繊維で、水引の原紙も和紙(紙製)ですので、すべてが天然素材から作られている為、環境にやさしい素材になっています。
絹のような柔らかい手触りで、美しいマッドな光沢がとても上品でとても人気がある水引の1種です。

天然素材由来、さらに絹のような美しく雅な光沢が素晴らしい水引だと思い、当店「TORAZOU」では絹巻水引をメインに使用しております。

花水引(はなみずひき)

花水引も、絹巻水引(絹水引)と同じで本来の絹巻水引(絹水引)は水引原紙に絹糸(正絹)を巻き付けて作った水引です。
現在は、水引原紙に人工絹糸(レーヨン)を巻き付けて作った水引素材が絹巻水引(絹水引)が主流です。
絹巻水引(絹水引)と花水引の違いは、主に微妙な色の違いです。
絹巻水引(絹水引)は、従来から使用されてきた基本色の水引で、花水引は後発商品で、パステル調の淡い色や鮮やかな蛍光色の水引らしいです。

光水引、特光水引(ひかりみずひき、とっこうみずひき)

水引を作る和紙をコヨリ状にしたもの(水引原紙)に蒸着フィルムを巻きつけた素材が光水引(特光水引)です。
輝かしい光沢が綺麗な水引です。
名前の由来は当時存在していた水引の中では一番「光」沢があったことから名づけられたと言われております。



羽衣水引(はごろもみずひき)

色水引の上に金色や銀色の蒸着フィルムを螺旋状に巻きつけた水引です。
ラメが入ったようなキラキラした光沢があり、色鮮やかで高貴な輝きがある水引です。
糸とプラスチックフィルムを混ぜ合わせた「紙縒り」が「羽衣」の様であることから名づけられたと言われております。

雅水引(みやびむすび)

色水引の上から、金色・銀色の細いフィルムを螺旋状に巻き付けた水引です。
羽衣水引と似たような仕様で、色鮮やかで優美な水引です。

曙水引(あけぼのみずひき)

特光水引の上から人工絹糸(レーヨン)を螺旋状に巻きつけた水引です。
非常に豪華で美しい水引の1つです。
見た目が明るく、「曙」(太陽の登る明け方のこと)を想起させることから、この名がついたと言われております。

純金水引(じゅんきんみずひき)

水引を作る和紙をコヨリ状にしたもの(水引原紙)に純金風の特殊な箔を蒸着し、従来にはない高級感のある明るい輝きの水引です。

砂子水引(すなこみずひき)

特光水引と同様に水引原紙に砂を振ったような模様がある蒸着フィルムを巻きつけた砂子水引です。
光沢感が優美な水引です。

このように水引にはたくさん種類があり、ここで紹介した以上の種類があります。
また、機会がありましたら別途ご紹介しますね^^

水引の歴史

「遣隋(ずい)使」を起源とするものや「日明貿易」を起源とするものなど色々諸説ありますが、ハッキリとわかってはいません。
しかし、飛鳥時代に溯り、小野妹子が遣隋使として隋から持ち帰った献上品に紅白に染められた麻ひもが結ばれていたことから、日本でも贈答品に紅白の紐が結ばれるようになったという説が有力な説で伝えられています。以来、宮中への献上品には、紅白の紐が結ばれるようになりました。
それが時代と共に、庶民にも慣習として定着したと言われています。

水引の意味

水引には3つの意味があるといわれています。
①開封されていないという未開封を保証する意味。
②魔よけの意味。
③紐を引いて結ぶという事から人と人を結びつける「縁」という意味。



水引の結びの種類

色んな水引を使用し、複雑に絡み合い美しい曲線から様々な形を形成する結びの種類を簡単にご紹介します。

淡路(あわじ)結び

awazimusubi
👉購入はこちら

「結びきり」といわれる水引の一種。
神事・佛事をはじめ、吉凶全ての基本となる最高位の水引結びとされています。
一度結んでしまうと、ほどくのが難しい結び方なので「一度きりでありますように」という願いが込められているそうです。
また、淡路(あわじ結び)は両端を引っ張ることでさらに固く結ばれる事から、「強く結ばれる」という意味があります。
これには「末永く途切れないように」「固く結ばれたままで」という願いも込められております。
淡路(あわじ)結びを使ったアイテムを身に付ける事やラッピングなどで贈る事で、幸せを呼び込んでくれるかもです^^

玉結び(あわじ玉結び)

tamamusubi
👉購入はこちら

玉結びは淡路(あわじ)結びから玉の形にする結びです。
「あわじ玉」や「まる結び」とも言われます。
淡路(あわじ)結びと同じで、「一度きりでありますように」や「末永く途切れないように」「固く結ばれたままで」という願いも込められております。

抱きあわじ結び

抱きあわじ結びは淡路(あわじ)結びから派生した結び方です。
淡路(あわじ)結びは1筋の水引で結びますが、2筋の水引を組み合わせて結ぶ淡路(あわじ)結びを「抱きあわじ結び」と呼びます。
淡路(あわじ)結びと同じで「一度きり、今回限り」という意味を込め、結婚などのお祝いのほか、お葬式などの弔事にも使われる結び方です。
慶事は紅白や金銀など、弔事はおもに黒白や黒銀などと、水引の色によって使い分けます。
薄い色(白など)を左側、濃い色(赤や黒)を右側にするのがマナーでルールです。

梅(うめ)結び

umemusubi👉購入はこちら

梅(うめ)結びには3つの意味が込められていると言われています。
①「固く結ばれた絆」
②「魔よけ」
③「運命向上」
梅は、辛抱強く冬の寒さに耐え、花を咲かせて春の訪れを知らせることから、「喜び」を表す花です。
気品高い香りは豊かな生活の象徴とされ、花の美しさと共に愛されています。 さらに、紅白の色の花を咲かせることからも、縁起が良い花とされ梅(うめ)結びも縁起のいい結び方として用いられています。
お祝いのシーンならどのシーンでも使用できる結び方です。



松(まつ)結び

matsumusubi👉購入はこちら

松(まつ)結びも、淡路(あわじ)結びを変形させた結びです。
日本では松は古くから神が宿る木と言われ、縁起の良い木とされてきました。
また、真冬の寒い時期でもきれいな緑を失くことなく、常に青々としている姿から不老長寿の象徴、生命力の象徴とも言われています。

亀の子(かめのこ)結び、亀結び

kamemusubi
👉購入はこちら

淡路(あわじ)結びを変形させた「亀結び」は、形が亀の背に似ていることから、この名前がつけられたと言われています。
「亀結び」は、「亀の子(かめのこ)結び」「亀甲(きっこう)結び」とも呼ばれています。
さらに、鶴は千年、亀は万年と言われるように、亀結びには「長生きできますように」という祈りが込められており、お正月や婚礼のお祝いの場などのおめでたい事のお祝いとして用いられます。

相生(あいおい)結び

aioimusubi
👉購入はこちら

水引を交差しながら結ぶ美しい輪の形を相生(あいおい)結びといいます。
相生(あいおい)結びには、「ともに生きる」という意味があります。
同じ読み方で「相老(あいおい)」とも書かれ、「ともに老いる」という意味も持ち合わせています。
幸せな空間がいつまでも循環する(輪)ようにも捉えられるため、結婚式などの慶事によく選ばれる飾りです。

袈裟(けさ)結び

kesamusubi
👉購入はこちら

袈裟(けさ)結びは、僧侶の袈裟(ケサ)にかける修多羅に使われる装飾的な結び方の1つです。
お釈迦様のありがたいお言葉が遠くに散らないように結び留めておく為に結ばれていると言われています。
水引においては古い記録はなく伝統的に使われてきた結び方ではないようです。

上記の結びの種類以外にも結び方はたくさんあります。
機会がありましたら、追記していこうかと思います。

まとめ

いかがでしたか?

水引は日本の美しい伝統文化の1つです。
ただの飾りではなく、水引の1つ1つにしっかりと意味が込められています。

調べれば調べるほど、水引は奥深いです。。。^^
こんな素敵な水引を世界に広めたいと思い、水引アクセサリーを制作して参ります!

コメント

error: Content is protected !!
タイトルとURLをコピーしました