それ故、可憐な黄色い花を咲かせる秋の七草の一つである女郎花(おみなえし)は、「美女を圧倒するほど美しい」花だから名付けられたという説があります。
更に、小さな黄色いお花が粟粒に似ている事から「粟飯」になり、女飯(おみなえし)に変化した説もあったりするようです。
女郎花(おみなえし)の別名は、「思い草」「粟花」「血目草」です。
「思い草」は「古今和歌集」の序にある文句に基づいた恋慕の曲を構想した謡曲「女郎花(おみなえし)」に由来しているようです。
そんな女郎花文(おみなえしもん)をご紹介致します!
女郎花(おみなえし)とは?
女郎花(おみなえし)は、オミナエシ科・オミナエシ属で、沖縄を除く日本全土から中国、東シベリアに分布する多年草です。
奈良時代に中国から渡来したと言われているようです。
女郎花(おみなえし)は6~10月が開花期になり、8~9月が最も見頃の季節を迎えます。
花は淡黄色の小花(15~20cm程)を傘状に咲くのが特徴です。秋の七草の1つともいわれますが、実際には秋の早い時期に咲きます。
女郎花(おみなえし)は「万葉集」以来、多くの歌に詠まれ、平安時代の襲色目(かさねいろめ)では、表が経青、緯黄、裏が青が女郎花の色目とされていました。
万葉集の14首【をみなへし 佐紀沢(さきさは)に生ふる はなかつみ かつても知らぬ恋もするかも】 By 中臣女郎(なかとみのいらつめ)
それから、女郎花(おみなえし)の花言葉は「親切」「美人」「はかない恋」「永久」「忍耐」。
花言葉の「美人」「はかない恋」は、さびしげに秋風にゆれる繊細で女性的な花姿に由来すると言われているようです。
さらに、女郎花(おみなえし)を乾燥させて煎じたものは「肺醤(はいしょう)」という生薬になり、解熱や解毒作用があるみたいです。
女郎花文(おみなえしもん)について
女郎花文(おみなえしもん)は秋草文様の1つとして、夏の着物などに染められます。
ただし、女郎花(おみなえし)単独で、用いることはあまりなかったようです。
それから、家紋のデザインには起用されていない様です。
女郎花文(おみなえしもん)が使用されたデザイン
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